山の天気

山の天気は変わりやすく、恐ろしい雨や風が吹くことがある、という話を聞く。
最近ではトムラウシの遭難で多くの方が亡くなったり、富士山でテントごと飛ばされ同僚を失った車関係者のケースなど、枚挙にいとまがない。
でもそれは、「山」の世界で、根ノ上「高原」は違うという思いがあった。
根の上高原は標高約900m。今回はっきりしたのが、低山とバカにしてはいけないということ。
まず、月曜日に突風が吹いてブルーシート3枚が飛ばされた。さらに、屋根に貼っていたルーフィングと呼ばれる防水の分厚いシートもめくれ上がっていた。
それに伴い、断熱材にと用意した羊毛50キロがビショニショに。工具も濡れた。
建物は無事だったのが不幸中の幸い。これ以上の水害を避けるため、ビショ濡れになって屋根に上がり、剥がれたルーフィングを貼り直した。
念のため、登る前に自宅に電話して、30分以内に電話がなければ、事故の可能性あり、と伝えた。まあ、こんな子とする必要は無いけどなぁと思いながら。屋根へ。
雨はほぼ上がっていたが、やはり濡れた屋根は滑る。久々に感じた生命の危機だった。何事もなかったように、家には無事だと伝えた。

教訓:雨の屋根に登ってはいけない。シートごと滑ることがある。
帰りはR363から何時もとは逆に川上(かおれ)に下りた。イヤされる、綺麗な景色だった。恐い思いをしたせいかもしれないが、不思議な感じだった。
雨が上がり、木からでる水蒸気が飽和してあちこちで雲となる。風で微妙に流れていく。車を止めて、携帯でパチリ。

 

 

木曜日には薄日が差した。
そこで、ビショビショにぬれた羊毛を風に当てて乾かした。通常の羊毛断熱材は、グラスウール同様に形成されているが、私が使うのは形成されていない、洗い上がりの羊毛。これをガンガンに隙間に押し込んでいく。手間は掛かるが、コストは原料代のみ。さらに、断熱性能は上がると思う。

 

金曜日、次男の卒業式のイベント出席を終えて、雨のなか根の上に上がった。切れ味の悪くなった自動送りカンナを取りに行ったのだが、雨を避けるため、軽トラでなくインサイトで。軽トラでシートが掛けてあるから、大丈夫といえば大丈夫なのだが、念のため。
最後、10mのみ、バラスをいれた未舗装道路。荷物がなければ、舗装道に止めるが、今回は荷物の運び込みがあるので、未舗装道まで入った。入るときは簡単にはいれたが、カンナを積み込み、少し作業している間に、土砂降りとなって、未舗装道は水たまりに。激しく埋まる。この時期、地中まで凍結していたのが溶けて、余計に柔らかい。で、結局、車が離脱できなくなった。道がぬかるみ、何回かスタックに対応してその度に対応。
何時の間にかフロントバンパーが地面につくほど埋まってしまった。

砂も砂利も、さらにはスコップや油圧ジャッキ、木材など、材料には不自由しないが、小出しにしすぎた。最初のスタックで、スコップを使い、木材を投入すれば脱出できただろうが、手間を惜しんで、ちょっとずつ何度かトライ。結局、1時間待ちでJAFに登場してもらい、レスキューで何とか離脱。書類を作成して、電話から2時間、都合3時間。結構雨に濡れた。真っ直ぐ帰宅し、お風呂に飛び込んだ。さらに内燃機関をフル稼働させ、体温を戻した。教訓は、最初のスタックで、出来ることを全部やって、一発で抜けること。手間を惜しんではいけない。

やはり、高原とは言え、山の天気は地ベタとはことなり、過激だ。

不運は続く。エスプレッソマシーンが壊れた。
明日はどんな一日になるだろう。スパイスのよく効いた人生はとても楽しい。

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